問題番号 : 96A52

10歳の男児。黄疸と意識障害とを主訴に救急車で搬送された。数日前から感冒に罹患していたが元気であった。今朝,意識がなく呼んでも返事がなかった。意識は傾眠傾向で,皮膚は黄染が著明である。表在リンパ節の腫脹はない。眼球結膜に著明な黄疸と眼瞼結膜に貧血とを認める。弾性硬の肝を右肋骨弓下に4cm触知し,脾は触れない。項部硬直とKernig徴候とを認めない。尿所見:タンパク1+,糖1+,ウロビリノゲン1+,ビリルビン3+,潜血1+。血液所見:赤血球290万,Hb 7.8g/dL,Ht 28%,網赤血球68‰,白血球2,800,血小板18万。ヘパプラスチンテスト15%(基準80~110)。血清生化学所見:尿酸1.0mg/dL,総ビリルビン28.5mg/dL,間接ビリルビン20.8mg/dL,AST 220U/L,ALT 20U/L,銅210μg/dL(基準85~120),セルロプラスミン0.2mg/dL(基準20~35)。免疫学所見:HA抗体陰性,HBs抗原・抗体陰性,HCV抗体陰性,EBウイルス抗体陰性,サイトメガロウイルス抗体陰性。
この患児の基礎疾患を確定診断するのに必要な検査はどれか。2つ選べ

正解
a, b
国試正答率
90%

Assessment
・10歳の男児
・主訴:黄疸と意識障害→小児,若年者の肝

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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