10歳の男児。黄疸と意識障害とを主訴に救急車で搬送された。数日前から感冒に罹患していたが元気であった。今朝,意識がなく呼んでも返事がなかった。意識は傾眠傾向で,皮膚は黄染が著明である。表在リンパ節の腫脹はない。眼球結膜に著明な黄疸と眼瞼結膜に貧血とを認める。弾性硬の肝を右肋骨弓下に4cm触知し,脾は触れない。項部硬直とKernig徴候とを認めない。尿所見:タンパク1+,糖1+,ウロビリノゲン1+,ビリルビン3+,潜血1+。血液所見:赤血球290万,Hb 7.8g/dL,Ht 28%,網赤血球68‰,白血球2,800,血小板18万。ヘパプラスチンテスト15%(基準80~110)。血清生化学所見:尿酸1.0mg/dL,総ビリルビン28.5mg/dL,間接ビリルビン20.8mg/dL,AST 220U/L,ALT 20U/L,銅210μg/dL(基準85~120),セルロプラスミン0.2mg/dL(基準20~35)。免疫学所見:HA抗体陰性,HBs抗原・抗体陰性,HCV抗体陰性,EBウイルス抗体陰性,サイトメガロウイルス抗体陰性。
この患児の基礎疾患を確定診断するのに必要な検査はどれか。2つ選べ。