問題番号 : 96A37

7歳の男児。前夜からの激しい腹痛,関節痛および下腿の皮疹を訴えて来院し,入院した。入院時タール便を認めた。尿所見:タンパク1+,沈渣に赤血球多数/1視野。血液所見:赤血球430万,白血球9,600,血小板25万。出血時間,凝固時間およびプロトロンビン時間は正常。第7病日,顔面と下腿とに浮腫が出現した。血圧134/82mmHg。尿所見:タンパク3+,沈渣に赤血球無数/1視野,赤血球円柱(+)。血清生化学所見:総タンパク4.2g/dL,アルブミン2.6g/dL,尿素窒素17mg/dL,クレアチニン0.9mg/dL,総コレステロール350mg/dL。免疫学所見:ASO 250単位(基準250以下),抗核抗体陰性,血清補体価正常。下腿の写真を別に示す。
考えられるのはどれか。2つ選べ

正解
a, e
国試正答率
90%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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