問題番号 : 95F45

本問は,95F45~46の連問の一部です。

36歳の男性。排尿困難と発熱とを主訴に来院した。
現 病 歴:6年前モトクロス競技中に転倒し,胸腰椎移行部を骨折し,下半身不随となった。その後,車椅子に乗り,バスケットなどの運動をしていた。排尿は用手で可能であった。最近,時々高熱を発するようになり,排尿困難も強くなってきた。昨日から39℃前後の発熱が続いている。
現  症:意身長170cm,体重75kg。体温38.7℃。脈拍72/分,整。血圧128/80mmHg。両側肋骨脊柱角部に叩打痛がある。上腹部は平坦軟であるが,下腹部が少し膨隆している。
検査所見:尿所見:pH 7.5,タンパク1+,糖(-),潜血1+,沈渣に赤血球5~10/1視野,白血球無数/1視野,細菌3+。血液所見:赤血球450万,Hb 14.0g/dL,白血球19,800,血小板23万。血清生化学所見:総タンパク6.8g/dL,クレアチニン1.3mg/dL,総コレステロール256mg/dL,AST 25U/L,ALT 28U/L,LDH 260U/L(基準176~353)。CRP 11.2mg/dL。
行うべき処置はどれか。

正解
d
国試正答率
90%

選択肢考察
×a,×c,○d,×e
  a:飲水制限

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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