問題番号 : 94F48

59歳の男性。約6か月前から鼻閉と悪臭のする鼻汁とがある。3週前から咳嗽，発熱および手指の関節痛が出現し，近医での胸部エックス線検査で異常陰影が認められた。抗菌薬の投与を受けたが症状が改善しないため来院した。尿所見：タンパク2＋，沈渣に赤血球15～20/1視野，顆粒円柱10～20/1視野を認める。血液所見：赤沈78mm/1時間，赤血球360万，白血球11,800，血小板60万。ツベルクリン反応陰性。入院時の胸部エックス線写真（A）と胸部造影エックス線CT（B）を示す。
この疾患で認められるのはどれか。

正解
c
国試正答率
90%

画像診断：
上画像参照。

Assessment：

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては，喉頭浮腫，気道異物，自然気胸，気管支喘息，慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患，心不全（急性，慢性の急性増悪），肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが，胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断：心不全（両心不全）（Nohria分類wet and warm） 選択肢考察 ×a　強い呼吸困難，胸痛などにより安静が保てない場合には，血管拡張による前負荷軽減と，交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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