問題番号 : 94F47

46歳の女性。階段の昇り降りが困難となってきたため来院した。1か月前から両眼瞼周囲が赤く腫れぼったくなり,微熱が持続している。体温37.2℃。脈拍88/分,整。顔面に浮腫状紅斑があり,両肘,中手骨指節間関節および近位指節間関節背面に落屑を伴う紅斑を認める。四肢近位筋の圧痛と筋力低下とを認める。血液所見:赤血球386万,Hb 10.6g/dL,白血球4,600,血小板18万。血清生化学所見:総タンパク7.6g/dL,尿素窒素12mg/dL,AST 80U/L,LDH 400U/L(基準176~353),CK 1,265U/L(基準10~40),Na 139mEq/L,K 4.5mEq/L,Cl 102mEq/L。抗核抗体320倍(基準20以下)。
この疾患でみられるのはどれか。3つ選べ

正解
a, c, d
国試正答率
60%

Assessment
画像を上に示す。
階段の昇降困難,近位筋筋力の低下,圧痛

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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