問題番号 : 94F23

72歳の男性。7年前から近医で高血圧と不整脈との治療を受けていた。1年前から貧血が徐々に進行したため紹介された。身体所見で貧血と軽度の黄疸とを認める。右肋骨弓下に肝を3cm触知する。神経学的所見に異常はない。血液所見:赤血球290万,Hb 9.5g/dL,Ht 31.0%,網赤血球20‰,白血球5,300,血小板19万。血清生化学所見:総ビリルビン2.3mg/dL,直接ビリルビン0.5mg/dL,AST 44U/L,ALT 33U/L,LDH 550U/L(基準176~353)。Fe 244μg/dL,総鉄結合能298μg/dL(基準290~390),フェリチン1,410ng/mL(基準20~120)。ビタミンB12 850pg/mL(基準250~950),葉酸5.2ng/mL(基準2.4~9.8)。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本(A)と鉄染色標本(B)とを別に示す。
最も考えられるのはどれか。

正解
b
国試正答率
90%

Assessment
高齢者の貧血で,MCV 106 fLと大球性貧血である。

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

無料会員登録して、解説をすべて見る