問題番号 : 94F8

64歳の男性。約2か月前から労作時に前胸部痛が生じるようになった。痛みは頸部から左肩に放散し,安静により3~4分で消失した。専門医で十分な投薬治療を受けたが,労作時の胸痛は消失しないため来院した。この2か月で胸痛発作の増悪はない。脈拍65/分,整。血圧132/78mmHg。血液所見に異常は認めない。安静時心電図は正常。冠動脈造影写真(右冠動脈・第2斜位〈左前斜位〉:(A),左冠動脈・第1斜位〈右前斜位〉:(B))を示す。
この患者で正しいのはどれか。

正解
d
国試正答率
90%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

無料会員登録して、解説をすべて見る