問題番号 : 94F6
29歳の女性。3か月前から頭痛と微熱とが出現し,近医にて感冒の診断で内服治療を続けていた。症状はいったん軽快したが,2か月前から38℃ 台の発熱が持続するようになり,入院して抗菌薬の点滴投与を受けていた。その後,解熱傾向がみられたが心雑音が出現したので転院してきた。意識は清明。チアノーゼを認めない。白血球12,300。CRP 12.5mg/dL。左室長軸断層心エコー図(A)とドップラー図(B)とを別に示す。この疾患について正しいのはどれか。3つ選べ。
画像診断:上画像参照。Assessment:
無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。