問題番号 : 94E8

32歳の女性。急性骨髄性白血病で同種骨髄移植を受けた。ST合剤の内服を続け,経過は順調であったが,2か月後に40℃ の発熱と呼吸困難とが出現した。赤血球380万,Hb 11.0g/dL,白血球6,200(桿状核好中球8%,分葉核好中球52%,好酸球2%,単球8%,リンパ球30%),血小板16万。CRP 14.2mg/dL。喀痰Grocott染色は陰性。動脈血ガス分析(自発呼吸,FiO2 0.4)pH 7.40,PaO2 84.0Torr,PaCO2 45.0Torr。胸部エックス線写真を示す。
この患者の肺炎の病原体はどれか。

正解
c
国試正答率
90%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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