問題番号 : 94E7

50歳の男性。1か月前から軽度の心窩部痛と食欲不振とがあったが,昨日から腹痛が著明となったため来院した。日本酒1日約4合を20年の飲酒歴がある。呼吸数24/分。脈拍110/分,整。血圧106/64mmHg。上腹部に強い圧痛を認めるが筋性防御はない。上腕と腹壁とに数か所の出血斑を認める。赤血球280万,Hb 7.8g/dL,Ht 25.2%,白血球16,800,血小板2.6万。プロトロンビン時間17.6秒(基準10~14)。血清生化学所見:総ビリルビン2.6mg/dL,AST 56U/L,ALT 42U/L,血清アミラーゼ3,840U/L(基準37~160)。CRP 6.5mg/dL。
予想される検査所見はどれか。2つ選べ

正解
a, d
国試正答率
90%

Assessment
大量の飲酒歴があり,上腹部の強い庄痛,血清アミラーゼやC

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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