問題番号 : 94C5

本問は,94C4~6の連問の一部です。

20歳の男性。救急車で搬送された。
現 病 歴:山道でオートバイを運転中に転倒し,がけ下に転落した。発見が遅れたため6時間後に救出された。装着していたヘルメットの表面は傷ついていた。意識は清明であり,受傷後から救出までの状況については明確に答えられたが,顔色不良である。左下腿ほぼ中央部でズボンが破れ,大量の凝血塊がみられ,強い疼痛を訴えている。右上肢に着衣の汚れがあり,疼痛としびれ感とを訴えるが,関節の運動はできる。右下肢には疼痛はなく動きにも問題はない。
既 往 歴:特記すべきことはない。
現  症:呼吸数22/分。脈拍100/分,整。血圧110/60mmHg。左上肢に静脈路を確保し,心電図モニター,血液検査,検尿などを行いつつ,バイタルサインの安定を確認したのち,局所を観察した。ズボンを切ると,左下腿中央で大きな弁状の開放創があり,脛骨の骨折端が露出し,布片も付着していた。また左腸骨部に腫脹がみられた。
左下腿単純エックス線写真で,脛骨と腓骨とのそれぞれ中央部での骨折が認められた。
左下肢の観察で重要なのはどれか。2つ選べ

正解
b, c
国試正答率
90%

診断:左下腿開放骨折,右上肢打撲の疑い,骨盤骨折の疑い

選択肢考察

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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