問題番号 : 93C13

本問は,93C13~14の連問の一部です。

35歳の男性。本人に病識なく家族に伴われ来院した。
現 病 歴:2年前から食欲が低下し徐々にやせてきた。1年前から無口になり職場の同僚と話さなくなった。上司に注意を受けても返事をせず,時々「うるさい」「あっちへ行け」といった場にそぐわない独り言が聞かれるようになった。
既往歴・家族歴:特記すべきことはない。
来院時所見:身長165cm,体重52kg。体温36.7℃。脈拍84/分,整。血圧128/74mmHg。その他の身体所見に異常はない。血液検査で異常はみられない。
入院後の経過:治療のために入院を勧めると同意が得られたので任意入院となった。薬物療法開始後症状は徐々に軽快し,「入院前は怖い声が聞こえたので何もできなかった」と述べるようになった。維持投薬を続けていたところ,入院1か月後から38℃台の発熱,発汗および四肢の筋強剛を認め,食欲が低下したので検査を施行した。
検査所見:尿所見:タンパク(-),糖(-)。血液所見:赤血球390万,Hb 11.0g/dL,白血球5,200,血小板23万。血清生化学所見:総タンパク6.8g/dL,アルブミン4.3g/dL,尿素窒素22mg/dL,クレアチニン1.3mg/dL,AST 39U/L,ALT 35U/L,CK 1,900U/L(基準10~40),Na 142mEq/L,K 3.5mEq/L,Cl 103mEq/L。CRP 0.9mg/dL。
考えられる治療法はどれか。2つ選べ

正解
a, e
国試正答率
90%

診断:悪性症候群

選択肢考察
自閉,幻聴を示し統

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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