問題番号 : 92F4

20歳の女性。18歳のとき,Raynaud現象,手指の腫脹,顔面紅斑,筋力低下などが出現した。検査の結果,白血球数の減少,抗DNA抗体陽性,LDH高値およびCKの上昇を指摘され治療を受けていた。経過は順調であった。7日前から全身の筋肉痛と関節痛とが出現し,呼吸困難と発熱とがみられたので入院した。赤沈65mm/1時間,白血球3,800。LDH 1,020U/L(基準176~353),CK 1,050U/L(基準10~40)。抗U1-RNP抗体陽性。胸部エックス線写真を示す。
この疾患について正しいのはどれか。3つ選べ

正解
a, c, d
国試正答率
90%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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