問題番号 : 92E34

出生直後の新生児。41週5日,3,200gで出生した。分娩時間第Ⅰ期14時間,第Ⅱ期1時間40分。羊水混濁があり,胎盤は黄染していた。臍帯動脈血pH 7.25。Apgarスコア5点(1分),7点(5分)。泣き声が弱く,軽度のチアノーゼを認めた。口腔内を吸引し,酸素を投与したところ,チアノーゼは改善し泣き声も強くなった。約10分後,再びチアノーゼと多呼吸とが出現した。聴診上,心雑音はないが,呼吸音は両側とも減弱している。
まず行うべき処置はどれか。

正解
b
国試正答率
90%

選択肢考察
×a 足底叩打
 出生直後の自発呼吸の誘発に用いる手

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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