問題番号 : 92C10

本問は,92C9~10の連問の一部です。

30歳の初妊婦。妊娠39週,10分ごとの下腹部痛を訴えて来院した。
現 病 歴:妊娠6週から定期的に妊婦健康診査を受けていた。妊娠初期,中期を通じて異常を指摘されたことはない。3日前の定期健診で,児頭が固定していないといわれ,超音波検査と産科的骨盤エックス線単純撮影とを受けた。その結果,試験分娩の予定であったが,本日未明から少量の性器出血と下腹部痛とが出現した。
既 往 歴:特記すべきことはない。
入院時所見:身長147cm,体重58kg(非妊時より10kgの増加)。体温36.7℃。脈拍80/分,整。血圧130/80mmHg。腹囲85cm,子宮底長35cm。子宮壁は緊張しており,7分ごとの規則的子宮収縮を認める。内診所見:下向部は頭部。児頭の下降度SP -2cm,子宮口2cm開大,子宮腟部の展退度80%,胎胞の形成を認める。
入院後の経過:直ちに入院させて分娩管理を開始した。その後の経過のパルトグラム(A)を示す。また,14時と15時30分での胎児心拍数陣痛図(B)を示す。
適切な処置はどれか。

正解
b
国試正答率
90%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

無料会員登録して、解説をすべて見る