問題番号 : 92C4

本問は,92C4~6の連問の一部です。

20歳の男性。救急車で来院した。
現 病 歴:バイクで走行中転倒し左側の胸部と腹部とを強打した。
既 往 歴:特記すべきことはない。
現  症:身長172cm,体重58kg。体温37.2℃。呼吸数54/分。脈拍112/分,整。血圧120/60mmHg。意識は清明。左前腕に土砂の混入した挫創を認める。
検査所見:尿所見:赤色調で潜血強陽性。血液所見:赤血球398万,Hb 13.0g/dL,Ht 39%,白血球15,800,血小板35万。動脈血ガス分析(room air):PaO2 38Torr,PaCO2 43Torr。左鎖骨エックス線単純写真で左鎖骨骨折を認める。胸部エックス線写真(A),胸部単純エックス線CT(B)および腹部単純エックス線CT(C)を示す。
この患者にみられる身体所見はどれか。2つ選べ

正解
c, d
国試正答率
90%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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