本問は,92C2~3の連問の一部です。
5歳の男児。心雑音を指摘されて来院した。
現 病 歴:生来,健康であった。1週前に感冒で近医を受診し,はじめて心雑音を指摘された。運動能力は同年代の子どもたちと比較して劣っていない。
妊娠・出生歴:妊娠経過に異常はなかった。在胎39週2日,自然分娩で出生した。出生時の身長50.2cm,体重2,980g,頭囲33.1cm,胸囲32.8cm。Apgarスコア9点(1分),10点(5分)。
発 育 歴:首の坐り3か月。寝返り5か月。つかまり立ち10か月。ひとり歩き1歳。1歳時の身長76.8cm,体重9.6kg。
予防接種歴:ツベルクリンとBCG 4か月。ポリオ4か月と1歳。DPT 2歳2か月でⅠ期終了。
既往歴・家族歴:特記すべきことはない。
現 症:身長112.0cm,体重19.8kg。体温36.6℃。呼吸数24/分。脈拍88/分,整。血圧94/62mmHg。チアノーゼはない。眼瞼結膜に貧血はなく,眼球結膜に黄疸を認めない。胸骨左縁下部に3/6度の逆流性収縮期雑音を聴取する。拡張期雑音は聴取されず,Ⅱ音の亢進はない。呼吸音は正常である。肝・脾は触知しない。他に特記すべき異常を認めない。カラーDoppler心エコー図を別に示す。
この患児の心カテーテル検査の血液酸素飽和度の結果として最も考えられるのはどれか。