問題番号 : 91F49

65歳の女性。5年前から両手の近位指節間関節と中手指節関節との背部に紅斑が出現した。両側上眼瞼に紫紅色の浮腫性紅斑も認めた。6か月前から,立ち上がったりふとんを持ち上げるのに困難を覚えるようになった。さらに乾性咳嗽と呼吸困難とが出現したため来院した。両上下肢近位筋群に軽度の萎縮と把握痛とを認める。胸部エックス線写真(A)と胸部エックス線単純CT(B)を示す。
最も考えられるのはどれか。

正解
c
国試正答率
90%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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