問題番号 : 91E20

34歳の男性。発作的に起こる呼吸困難と胸部の圧迫感とを訴え,母親に付き添われて来院した。診察時,会話は普通にできる。1年前に結婚したが最近は夫婦げんかが絶えないという。2週前から発作的に呼吸が苦しくなり,全身を硬直させるようになった。発作中のことははっきりとは覚えていないが,「お前は駄目だな」と馬鹿にしたような声が聞こえることがあるという。脳波に異常は認めない。
この患者にみられないのはどれか。

正解
e
国試正答率
90%

診断:解離性〈転換性〉障害

選択肢考察
脳波は正

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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