問題番号 : 91E17

38歳の女性。2年前から1か月に1度くらいの頻度で,空腹時に冷汗と脱力感とを自覚するようになった。最近6か月間で4kgの体重増加があった。今朝,家族の呼び掛けに応答しないので,救急車で来院した。脈拍74/分。血圧110/82mmHg。血液所見:赤血球392万,Hb 12.8g/dL,Ht 38%,白血球4,300。血清生化学所見:血糖36mg/dL,総タンパク6.9g/dL,アルブミン4.1g/dL,アンモニア38μg/dL(基準18~48),AST 25U/L,ALT 13U/L。外来でブドウ糖液の静注を行い意識は回復した。頭部エックス線CTでは異常を認めない。腹部ダイナミックエックス線CTを示す。
最も適切な治療法はどれか。

正解
c
国試正答率
60%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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