問題番号 : 90E23

21歳の男性。1か月前から38℃ までの発熱と咽頭痛とを認め,急性陰窩性扁桃炎として治療を受けたが全く改善せず,歯肉腫脹も認められ食事の摂取も困難となったので来院した。顔面やや蒼白で浮腫状。両側扁桃は著明に腫大しているが膿栓はない。歯肉は全体に腫脹しているが出血はない。全身に小豆大ないし大豆大のリンパ節腫大を多数認める。肝,脾および腎は触知しない。赤血球260万,Ht 25%,白血球15,000(好中性桿状核球5%,好中性分葉核球12%,好酸球2%,好塩基球1%,リンパ球19%,異常細胞61%),血小板10万。血清生化学所見:総タンパク8.5g/dL,尿素窒素10mg/dL,LDH 480U/L(基準176~353),ALP 230U/L(基準260以下),Fe 180μg/dL。骨髄塗抹May-Giemsa染色標本を別に示す。骨髄塗抹標本に認められる異常細胞の大部分は非特異的エステラーゼ染色陽性である。
考えられるのはどれか。

正解
b
国試正答率
90%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

無料会員登録して、解説をすべて見る