問題番号 : 90E19

28歳の男性。数年前から時々,空腹時心窩部痛と胸やけとがあり,市販薬を服用していた。1年前から食後胃部重圧感と腹満感とが加わり,嘔吐をするようになった。数日前から全身倦怠感,立ちくらみ,息切れ,動悸が出現したので来院した。脈拍116/分。血圧92/62mmHg。赤血球260万,Hb 6.8g/dL,Ht 20%,白血球10,500。血清生化学所見:Na 139mEq/L,K 3.5mEq/L,Cl 94mEq/L。便潜血は強陽性である。上部消化管造影写真を示す。
まず行うべき処置はどれか。3つ選べ

正解
a, b, c
国試正答率
60%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

無料会員登録して、解説をすべて見る