問題番号 : 90D27

67歳の男性。5年前に左心不全を伴う心筋梗塞で3か月入院した。退院後も階段や坂道で息切れと動悸とを感じていた。2週前から平地を歩いても息苦しく,夜間床に就くと空咳と呼吸困難とを生じるようになった。呼吸困難で寝ていられないので救急車で来院した。来院時,四肢に冷感と冷汗とはない。呼吸数24/分。脈拍102/分,整。血圧120/86mmHg。全肺野に湿性ラ音を聴取する。下肢に浮腫を認め,腫大した肝を触れる。
この患者のSwan-Ganzカテーテルの検査所見として最も考えられるのはどれか。

正解
e
国試正答率
90%

Assessment
左心不全を伴う心筋梗塞後に息切れ,動悸,夜間発作性呼吸困

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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