問題番号 : 90D10

34歳の男性。10日前に39℃ の発熱があり,感冒と思い市販薬を服用していた。家族に黄疸を指摘され5日前に来院し入院した。入院後,全身倦怠感と食欲不振とが急激に増強してきた。昨日から昏睡状態となった。呼気にアンモニア臭がある。血清生化学所見:総ビリルビン14mg/dL,AST 1,260U/L,ALT 980U/L,プロトロンビン時間15%(基準80~120)。IgM型HA抗体陽性,HBs抗原・抗体ともに陰性,HCV抗体陰性。
この疾患で正しいのはどれか。3つ選べ

正解
b, d, e
国試正答率
60%

Assessment
初発症状出現から10日で肝性昏睡とプロトロンビン時間40

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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