本問は,90C17~18の連問の一部です。
64歳の女性。食物が舌にしみるようになり,物忘れがひどくなったことを主訴として来院した。
現 病 歴:40歳代から白髪になった。1年前から舌が赤くなり,食物がしみるようになった。最近,両足にしびれ感を強く感じるようになり,物忘れがひどく,自分がどこにいるか分からなくなることがある。
現 症:身長153cm,体重50kg。体温36.5℃。脈拍98/分,整。血圧116/68mmHg。前日に見舞いに来訪した人のことが正確に思い出せない。眼瞼結膜に貧血を認め,眼球結膜に黄疸を認める。舌は赤く,舌乳頭の萎縮を認める。肝および脾を触知しない。神経学的には両側の膝蓋腱反射は亢進し,Romberg徴候は陽性である。
検査所見:血液所見:赤血球151万,Hb 5.6g/dL,Ht 18%,網赤血球1‰,白血球3,700(桿状核好中球6%,分葉核好中球75%,好酸球1%,単球1%,リンパ球17%),血小板12万。血清生化学所見:総タンパク6.0g/dL,尿素窒素18mg/dL,クレアチニン1.0mg/dL,総ビリルビン2.1mg/dL,直接ビリルビン0.2mg/dL,AST 25U/L,ALT 13U/L,LDH 1,864U/L(基準176~353),ALP 220U/L(基準260以下)。末梢血塗抹May-Giemsa染色標本を別に示す。
末梢血に認められる所見はどれか。2つ選べ。