問題番号 : 90C4

本問は,90C4~5の連問の一部です。

18歳の男子。微熱と腹痛とを訴えて来院した。
現 病 歴:約3か月前から臍部の腹痛が時々出現していたが,1か月前から症状が頻回になり微熱が出現してきた。腹痛は食後に増悪することが多く悪心を伴うこともある。排便は1日2,3回で粘血便のことが多い。体重はこの3か月間で5kg減少した。
現  症:身長163cm,体重45kg。体温37.6℃。脈拍86/分,整。血圧136/70mmHg。胸部は打聴診上異常を認めない。腹部はやや膨隆しているが肝,脾は触知しない。右下腹部に軽度の圧痛および境界不明瞭な腫瘤を触知する。腸雑音はやや亢進し,反跳痛はない。
検査所見:血液所見:赤血球380万,Hb 8.0g/dL,Ht 24%,白血球9,800(桿状核好中球15%,分葉核好中球60%,単球5%,リンパ球20%),血小板32万。血清生化学所見:総タンパク5.6g/dL,アルブミン2.6g/dL,LDH 260U/L(基準176~353),Na 136mEq/L,K 4.1mEq/L,Cl 99mEq/L,Fe 55μg/dL。免疫学検査:赤沈38mm/1時間,CRP 6.1mg/dL(基準0.3以下)。注腸造影写真(A)と大腸内視鏡写真(B)とを別に示す。
この疾患によくみられるのはどれか。

正解
b
国試正答率
60%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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