問題番号 : 88D7

9歳の男児。数日前から頭痛と全身倦怠感とがあり,昨日から39℃ の発熱と強い乾性咳嗽とが出現したので来院した。全身状態は良好であるが,診察中刺激性の咳嗽が著明であった。肺の聴診所見は正常。白血球9,000(桿状核好中球5%,分葉核好中球55%,好酸球3%,単球5%,リンパ球32%)。赤沈40mm/1時間,CRP 2+。寒冷凝集反応1,024倍(基準128以下)。胸部エックス線写真を示す。
 まず使用すべき薬剤はどれか。

正解
d
国試正答率
90%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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