問題番号 : 87D41

70歳の女性。風呂場で倒れているのを発見された。来院時は呼び掛けに対し開眼したが自分の名前は言えなかった。疼痛刺激に対して,右上下肢を動かさない。呼吸数12/分。吸気時に前胸部が陥凹し,いびき様の音が聞こえる。脈拍80/分,整。血圧230/120mmHg。来院後さらに意識が低下してきている。
直ちに行うべき処置はどれか。

正解
a
国試正答率
90%

Assessment
右上下肢麻痺と失語があることから,病変は左の大脳と考えら

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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