問題番号 : 86E22

60歳の男性。約1週前に湿地帯の作業に携わった。2日前から全身倦怠感,頭痛,悪寒および38.5℃ の発熱がみられたので来院した。表在リンパ節は触知しない。眼瞼結膜は充血し,眼球結膜に軽度の黄疸を認める。肝,脾は触知しない。腓腹筋の把握痛を認める。尿所見:タンパク1+,ビリルビン1+,沈渣に赤血球10~15/1視野,白血球20~25/1視野を認める。赤血球420万,Hb 13.0g/dL,白血球15,000(好中性桿状核球15%,好中性分葉核球60%,好酸球1%,単球5%,リンパ球19%),血小板17万。血清生化学所見:総ビリルビン3.0mg/dL,AST 100U/L,ALT 180U/L,尿素窒素35mg/dL,クレアチニン3.0mg/dL。赤沈70mm/1時間,CRP 6+。
病原体はどれか。

正解
d
国試正答率
30%

Assessment
急性に発症し,発熱,全身倦怠感などの非特異的な全身症状に

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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