問題番号 : 86D5

28歳の女性。自動車の排気ガスで自殺を図り意識不明で発見された。来院時,痛み刺激により体動があるが呼び掛けには応答しない。脈拍108/分,整。呼吸数28/分。血圧102/60mmHg。皮膚にチアノーゼを認めない。動脈血ガス分析:PaO2 96Torr,PaCO2 32Torr。胃洗浄を行ったが薬物は検出されない。
適切な処置はどれか。2つ選べ

正解
a, b
国試正答率
90%

Assessment
状況(排気ガス中毒)から一酸化炭素〈CO〉中毒であること

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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