本問は,86C4~5の連問の一部です。
7歳3か月の女児。乳房腫大を主訴として来院した。
現 病 歴:母親は以前よりこの女児の乳房腫大を気にしていたが,6か月ほど前から特に大きくなったように思い,心配になり来院した。
発 達 歴:妊娠経過は特に異常はなく,正期産,正常分娩であった。出生体重3,060g,身長51.0cm,頭囲33.0cm,胸囲32.6cm。その後の発育は身長,体重ともに大きい方で,小学校に入ってからも体格は大きい方に属している。学業成績は中の上である。
既 往 歴:特記すべきことはない。
家 族 歴:両親と弟1人とは,体格も普通で,特記すべき疾患はない。
現 症:身長133.6cm,体重32.5kg,座高76.4cm,乳房3度(小児期から成人までの乳房発育段階を5段階に分けたときの3段階目に当たる)。陰毛2度(乳房での説明に準ずる。具体的には,やや濃い毛が陰部に生えている段階)で母親は気付いていなかった。腋窩に発毛を認めた。身長(A)と体重(B)との成長曲線を示す。
検査所見:骨年齢11歳6か月。血中エストラジオール値とLHRH試験の成績とは,性成熟段階3度(乳房での説明に準ずる)に相当する。成長ホルモン分泌試験は正常範囲である。
最も考えられるのはどれか。