問題番号 : 84E6

生後5日の新生児。在胎40週,3,350gで出生した。出生当日からチアノーゼがみられ,次第に増強してきた。呼吸は速く,哺乳力は不良であった。脈拍160/分,呼吸数70/分。全身に中等度のチアノーゼを認める。明らかな心雑音はなく,肺にラ音を認めない。肝を右肋骨弓下に3cm触れる。動脈血ガス分析:pH 7.35,PaO2 32Torr,PaCO2 48Torr。胸部エックス線写真(A)と断層心エコー図(BC)とを示す。
行うべき治療はどれか。3つ選べ

正解
a, b, e
国試正答率
60%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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