問題番号 : 84D44

14歳の男子。発熱に対して解熱薬を皮下に注射し,しばらく休憩させていたところ,腹痛,悪心,嘔吐および呼吸困難を訴え,次第に意識が混濁してきた。口唇に著しいチアノーゼ,喘鳴を伴う陥没呼吸を認める。脈拍数144/分。呼吸数24/分。血圧74/56mmHg。
まず行うべき処置はどれか。

正解
c
国試正答率
90%

Assessment
薬剤投与後の腹痛,悪心,嘔吐,呼吸困難,血圧低下が急速に

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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