問題番号 : 83E28

21歳の女性。1年前から時々,血痰があったが,3日前から発熱,咳および呼吸困難があり入院した。体温38℃,呼吸数28/分。両側胸部にfine cracklesを聴取する。赤血球240万,Hb 7.6g/dL,血小板18万。血清生化学所見:尿素窒素36mg/dL。クレアチニン1.3mg/dL。尿所見:タンパク300mg/日,沈渣に赤血球50/1視野を認める。動脈血ガス分析:PaO2 50Torr,PaCO2 32Torr。胸部エックス線写真(A)と痰の鉄染色標本(B)とを別に示す。
診断はどれか。

正解
e
国試正答率
90%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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