問題番号 : 83E23

55歳の男性。5日前から労作時に3分ほど続く胸部圧迫感を覚えていたが,安静にするとすぐ消失するので放置してきた。本日午前1時,睡眠中,今まで経験したことのないほど強い胸痛が生じ,朝になっても胸部を絞めつけられるような疼痛が持続するので午前10時に来院した。脈拍56/分,整。血圧98/80mmHg。入院させSwan-Ganzカテーテルを挿入し,下記の成績を得た。入院時の心電図を示す。
まず行うべき治療はどれか。

正解
a
国試正答率
90%

画像診断
上画像参照。
心電図:PQ 時間は0.32 秒と延長し,Ⅰ度房室ブロ

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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