問題番号 : 79D33

58歳の男性。2か月前から下肢がだるく,徐々に,長くは歩けないようになった。1か月前から食欲不振となり,体重が減少し,伝い歩きとなったので来院した。入院時の一般身体所見はやせ以外に特記することはなく,頭部・顔面にも異常はない。前頸筋および四肢近位筋の脱力が強く,軽い筋萎縮を伴うが,線維束性攣縮はない。反復運動で筋力はかなり増強する。四肢の筋緊張は低下し,腱反射は減弱している。Babinski徴候は陰性である。知覚障害・排尿障害はない。胸部エックス線写真で右肺門陰影の拡大がみられる。血清CK 70U/L(基準50以下)。脳脊髄液に異常なく,誘発筋電図に高頻度刺激で漸増〈waxing〉現象を認める。
最も考えられるのはどれか。

正解
c
国試正答率
90%

Assessment
①肺癌疑い:右肺門陰影の拡大,体重減少,やせ
②神経筋接

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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