問題番号 : 77C57

1か月の男児。正常分娩で,出生時体重は2,950g。出生直後から哺乳力が弱く,下痢を反復していた。生後15日から口腔内に難治性の白斑ができ,嗄声と咳嗽が激しくなってきたので入院した。この間チアノーゼおよびけいれんはない。体温36.5℃,脈拍110/分,呼吸数50/分,栄養不良。口腔内に広汎な鵞口瘡を認める。心音に異常はない。左前胸部で乾性ラ音を聴取する。肝・脾腫はなく,全身の表在性リンパ節は触れず,外表奇形はない。赤血球382万,白血球7,000(桿状核好中球7%,分葉核好中球55%,リンパ球23%,単球13%,好酸球2%),血小板21万,赤沈37mm/1時間,CRP 3+,血清総タンパク:5.8g/dL(アルブミン58.7%,α1-グロブリン5.7%,α2-グロブリン18.6%,β-グロブリン9.3%,γ-グロブリン7.7%)。血清免疫グロブリン値:IgG 450mg/dL,IgM 5mg/dL,IgA 0。細胞性免疫能は各検査とも高度の障害を示す。胸部エックス線写真で胸腺陰影がみられない。
この疾患について正しいのはどれか。2つ選べ

正解
c, e
国試正答率
90%

Assessment
鑑別疾患を上に示す。
血小板正常より,②は否定的。
また

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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