問題番号 : 119E49

本問は,119E49~50の連問の一部です。

17歳の男子。胸痛を主訴に来院した。
現病歴:昨日午後,高校の授業中に左胸部痛と呼吸困難を自覚し,当院を受診し,胸部エックス線撮影を施行された。一旦帰宅したが,本日朝になっても軽度の左胸痛が持続するため,再度受診した。
既往歴:特記すべきことはない。
生活歴:両親,大学生の兄と同居。アレルギー歴はない。
現 症:意識は清明。身長182cm,体重66kg。体温36.5℃。脈拍80/分,整。血圧110/78mmHg。呼吸数18/分。SpO2 96%(room air)。心音に異常を認めない。
検査所見:血液所見:赤血球500万,Hb 14.9g/dL,Ht 45%,白血球8,300,血小板29万。血液生化学所見:AST 21U/L,ALT 18U/L,LD 180U/L(基準124~222)。本日来院時の胸部エックス線写真(A)と胸部単純CT(B)とを下に示す。
この患者でみられる所見はどれか。

正解
e
国試正答率
95%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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