問題番号 : 119E35

①57歳の男性。呼吸困難を主訴に来院した。3日前から咳嗽があり,昨日から発熱,本日から呼吸困難が出現した。②同居家族にも発熱と咳嗽を認める。既往歴に特記すべきことはない。意識レベルはJCSⅠ-3。③体温38.2℃。脈拍104/分,整。血圧110/68mmHg。呼吸数28/分。④SpO2 90%(room air)。口腔内と皮膚は乾燥している。⑤右胸部にcoarse cracklesを聴取する。胸部エックス線写真で右中肺野に浸潤影を認めた。
 下線部のうち,意識レベルと口腔内・皮膚所見に加えて入院が必要と判断する要素はどれか。

正解
d
国試正答率
96%

Assessment
①57歳の男性 ⇒ 中年の男性
②3日前から咳嗽,昨日か

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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