問題番号 : 119E28

本問は,複数の選択肢が正解として採点された。

80歳の男性。発熱,咳嗽および呼吸困難のため救急車で搬入された。既往歴に脳梗塞があり,右片麻痺と失語がある。体温38.6℃。心拍数108/分,不整。血圧142/100mmHg。呼吸数24/分。SpO2 90%(鼻カニューラ2L/分 酸素投与下)。右背側にcoarse cracklesを聴取する。検査の結果,肺炎と診断され,抗菌薬投与のため末梢静脈路確保を行うこととした。
 この患者の末梢静脈路確保に最も適切な静脈はどれか。

正解
a, c
国試正答率
88%


本問は,複数の正解があるため,複数の選択肢が正解として採点された。


Asse

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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