問題番号 : 119E27

65歳の女性。右変形性膝関節症のため,右人工膝関節置換術が予定されている。術前評価のため受診した。6か月前から右膝の痛みが出現し,徐々に悪化し,歩けなくなった。整形外科を受診し,手術適応となった。3か月前に乳癌の手術を受け,薬物による抗癌治療中である。仕事は事務職でデスクワークが主体である。意識は清明。身長149cm,体重68kg。体温36.0℃。脈拍84/分,整。血圧150/70mmHg。呼吸数20/分。SpO2 96%(room air)。頸静脈の怒張を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。右下肢に圧痕性浮腫を認める。血液所見:赤血球414万,Hb 11.3g/dL,Ht 36%,血小板23万,PT-INR 0.9(基準0.9~1.1),Dダイマー9.0μg/mL(基準1.0以下)。血液生化学所見:尿素窒素30mg/dL,クレアチニン2.0mg/dL,血糖105mg/dL,Na 140mEq/L,K 4.6mEq/L,Cl 107 mEq/L,Ca 9.2mg/dL。CRP 0.8mg/dL。
 この時点で実施すべき検査はどれか。

正解
d
国試正答率
98%

Assessment
①65歳の女性 ⇒ 高齢女性
②3か月前に乳癌の手術,薬

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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