問題番号 : 119D67

53歳の男性。10日前からの発熱を主訴に来院した。海外渡航歴はない。意識は清明。体温38.4℃。脈拍96/分,整。血圧116/70mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦,軟で圧痛を認めないが,右季肋部に叩打痛を認める。血液所見:赤血球468万,Hb 13.9g/dL,白血球21,900,血小板28万。血液生化学所見:総ビリルビン1.2mg/dL,AST 125U/L,ALT 83U/L,LD 338U/L(基準124~222),γ-GT 163U/L(基準13~64)。CRP 29mg/dL。腹部造影CTを下に示す。超音波ガイド下に穿刺し,得られた液体は無臭でアンチョビペースト状であった。血液および穿刺液の培養で細菌は検出されなかった。
 この患者の感染経路を確認する上で重要な質問はどれか。

正解
d
国試正答率
86%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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