55歳の男性。胸痛と嘔吐を主訴に来院した。3日前から感冒様症状があり市販の総合感冒薬で様子を見ていたが,発熱と倦怠感が改善しなかった。本日午前中に15分程度の胸痛があり,その後2回嘔吐したため受診した。意識は清明。体温37.6℃。脈拍96/分,整。血圧106/58mmHg。呼吸数18/分。SpO2 94%(room air)。咽頭に軽度の発赤を認める。頸静脈の怒張を認める。心音に異常は認めない。呼吸音はcoarse cracklesを聴取する。腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない。腸雑音に異常を認めない。下腿に浮腫を認める。血液所見:赤血球460万,Hb 13.3g/dL,Ht 42%,白血球12,800,血小板21万。血液生化学所見:AST 35U/L,ALT 35U/L,LD 286U/L(基準124~222),CK 488U/L(基準59~248),尿素窒素12mg/dL,クレアチニン0.6mg/dL,血糖86mg/dL,BNP 1,289pg/mL(基準18.4以下)。免疫血清学所見:CRP 2.3mg/dL。心筋トロポニンT迅速検査陽性。12誘導心電図(A)と胸部エックス線写真(B)とを下に示す。
この患者の診断に必要性が低い検査はどれか。