問題番号 : 119D40

6歳の女児。腰痛を主訴に母親に連れられて来院した。2週間前から腰痛が出現し,徐々に歩行困難となったため受診した。意識は清明。身長115cm,体重20kg。体温36.2℃。脈拍88/分,整。血圧88/60mmHg。SpO2 99%(room air)。眼瞼結膜は貧血様で,眼球結膜に黄染を認めない。咽頭に発赤を認めない。腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない。背部に発赤や腫脹を認めない。胸腰椎移行部に圧痛と叩打痛を認める。血液所見:赤血球298万,Hb 8.2g/dL,Ht 26%,網赤血球2%,白血球2,700(分葉核好中球17%,好酸球1%,好塩基球1%,単球4%,リンパ球66%,芽球11%),血小板5.9万。血液生化学所見:総蛋白6.7g/dL,AST 45U/L,ALT 19U/L,LD 465U/L(基準170~320),ALP 680U/L(基準460~1,250),尿素窒素19mg/dL,クレアチニン0.4mg/dL,尿酸6.8mg/dL,Ca 9.8 mg/dL,P 4.7mg/dL。CRP 1.7mg/dL。脊椎エックス線写真を下に示す。
 基礎疾患の確定診断に有用な検査はどれか。

正解
a
国試正答率
89%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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