47歳の女性(2妊2産)。下腹部痛と発熱を主訴に来院した。2日前から38℃台の発熱があり,昨日から下腹部痛も出現したため受診した。最終月経は2週間前。38歳時に右卵巣子宮内膜症性囊胞の診断で,右付属器摘出術を受けた。3年前に離婚し,現在は別のパートナーと同居している。身長155cm,体重52kg。体温38.3℃。脈拍84/分,整。血圧120/80mmHg。腹部は平坦,腸雑音は異常を認めない。触診で下腹部は硬く,左下腹部に圧痛と反跳痛を認める。内診では,子宮頸部の移動痛を認める。妊娠反応陰性。血液所見:赤血球430万,Hb 12.9g/dL,Ht 38%,白血球16,500(桿状核好中球12%,分葉核好中球75%,好酸球1%,単球3%,リンパ球8%),血小板33万。血液生化学所見:AST 25U/L,ALT 10U/L,ALP 110U/L(基準38~113),アミラーゼ49U/L(基準44~132)。CRP 9.5mg/dL。経腟超音波検査で左付属器領域に径6×3cmの2房性腫瘤を認める。受診時の腹部造影CTを下に示す。
診断はどれか。