47歳の女性。腹部膨満感を主訴に来院した。3年前から全身の皮膚瘙痒感を自覚していたがそのままにしていた。3か月前から腹部が張った感じが出現し,徐々に増悪したため受診した。喫煙歴と飲酒歴はない。常用薬やサプリメントの服用はない。意識は清明。眼瞼結膜に異常を認めない。眼球結膜に黄染を認める。前胸部のくも状血管拡張と手掌紅斑を認める。腹部は膨隆し波動を認める。下腿に浮腫を認める。血液所見:赤血球324万,Hb 9.6g/dL,白血球6,700,血小板3.5万,PT-INR 1.8(基準0.9~1.1)。血液生化学所見:総蛋白6.8g/dL,アルブミン3.4g/dL,IgG 1,710mg/dL(基準861~1,747),IgA 342mg/dL(基準93~393),IgM 980mg/dL(基準50~269),総ビリルビン3.6mg/dL,AST 42U/L,ALT 36U/L,ALP 393U/L(基準38~113),γ-GT 462U/L(基準9~32),Cu 124μg/dL(基準68~128)。免疫血清学所見:HBs抗原陰性,HCV抗体陰性。腹部超音波検査で多量の腹水を認め,肝辺縁は鈍化し,表面は不整,肝実質も不均一である。肝臓に腫瘤を認めない。肝内胆管の拡張を認めない。
診断のために行うべき検査はどれか。