問題番号 : 119D25

24歳の女性。総合病院の救急外来に勤務する看護師。2年前に入職してから救急外来での勤務を続けている。医師の処置の介助をしていたところ,突然呼吸困難が出現したため診察を受けた。意識は清明。体温36.4℃。脈拍96/分,整。血圧116/72mmHg。呼吸数22/分。SpO2 98%(room air)。胸部で広範に喘鳴を聴取する。短時間作用性β2刺激薬の吸入で速やかに改善した。既往にアトピー性皮膚炎と喘息があり,副腎皮質ステロイド吸入薬で治療を受けコントロールは良好である。職場で処置中に同様のエピソードが複数回あった。血液所見:赤血球435万,Hb 14.0g/dL,Ht 42%,白血球6,300(好中球62%,好酸球3%,単球5%,リンパ球30%),血小板25万。免疫血清学所見:IgE 188IU/mL(基準170以下)。ラテックス特異的IgEが異常高値であった。
 適切な対応はどれか。

正解
c
国試正答率
99%

Assessment
①24歳の女性 ⇒ 若年の女性
②総合病院の救急外来に勤

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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