問題番号 : 119D19

30歳の男性。健康診断で胸部エックス線写真の異常を指摘され来院した。自覚症状はない。意識は清明。体温36.2℃。脈拍56/分,整。血圧120/74mmHg。呼吸数14/分。SpO2 98%(room air)。頸部リンパ節を触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦,軟。下腿に浮腫を認めない。神経診察で異常を認めない。血液生化学所見:尿素窒素14mg/dL,クレアチニン0.8mg/dL,アンジオテンシン変換酵素〈ACE〉37.4U/L(基準3.3~21.4)。12誘導心電図でⅠ度房室ブロックを認める。胸部エックス線写真を下に示す。
 この患者でグルココルチコイド内服治療の適応と判断する画像所見はどれか。

正解
b
国試正答率
64%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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