問題番号 : 119B40

70歳の男性。労作時の息切れを主訴に来院した。2か月前から咳嗽が持続している。2週間前からは労作時の息苦しさも出現してきたため受診した。体温36.4℃。脈拍72/分,整。血圧130/76mmHg。呼吸数18/分。SpO2 96%(room air)。胸部エックス線写真で右上縦隔に腫瘤陰影を認め,気管を圧排し,気管内腔の狭窄を認める。肺野に異常は認めない。
 胸骨右縁付近で予測される聴診所見はどれか。

正解
a
国試正答率
82%

Assessment
①70歳 ⇒ 高齢者
②労作時の息切れ ⇒ 慢性閉塞性肺

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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