問題番号 : 119B39

39歳の女性。乳癌のため入院中である。4年前に乳癌と診断され,骨転移と肺転移を認めている。呼吸困難のため1か月前に入院となった。SpO2 92%前後(鼻カニューラ3L/分 酸素投与下)で推移している。癌性疼痛緩和目的でオピオイドを含む数種類の鎮痛薬を点滴で使用している。数か月の余命と告知されている。本人は1か月後に予定されている子供の卒業式に出席することを希望している。
 この患者への対応で正しいのはどれか。

正解
e
国試正答率
100%

Assessment
①39歳の女性 ⇒ 壮年のため,子供が若年であることが予

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

無料会員登録して、解説をすべて見る